お知らせ (研修)

9月、柳川療育センターにて、医療的ケアの必要な方への支援について研修をしました。専門的な知識や技術、環境、体制整備の大切さを学びました。

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9月7日、8日の両日、社会福祉法人高邦福祉会 柳川療育センターにて「医療的ケア」の知識や技術を学ぶことを目的に、当法人から6名の職員が実習に参加しました。

柳川療育センターは、障害を持つ方々が社会の中で快適に生活できるように、入所と外来のサービスに努め、リハビリテーション、療育等も行っておられます。

今回、参加者の研修報告を紹介します。

 

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今回、お世話になった柳川療育センターの松尾看護部長は、2003年9月、当法人が重症心身障がい児(者)のガイドヘルパー養成研修をする際に、講師としてお願いした方です。お会いした時、フットワークの軽さと、重症心身障がい児(者)支援へのみなぎるような熱意を感じました。その時も、そして12年後の今もですが、「いつでも柳川療育センターに研修にいらっしゃい」と多くの人に呼びかけ続けておられ、実際に大勢の実習生を受け入れ、丁寧に熱心に教えておられます。今回も松尾看護部長を始め、医師や看護師、事務職員など全ての職員の方々が、私たちを実習生として快く引き受けてくださいました。柳川療育センターは名実ともに、「地域に開かれた医療療育施設」だと実感しています。

今回、当法人から私を含めて実習生として6名が喀痰吸引研修を受けました。看護師の3名の皆さんに付いてもらい、こちらの要望に応じて丁寧に教えていただきました。お忙しいのに、1日目はオリエンテーション、2日目はきちんと反省会の機会をもっていただきました。高齢化、重度化していく当法人にとって、とても有意義な研修になりました。12月までに、さらに9名のスタッフにこの研修を受けさせたいと考えています。   (常務理事 馬場 篤子)

 

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柳川療育センターの入所者の皆さんは、ほとんどが喀痰吸引や胃ろうをつけておられ、細やかな医療的配慮が必要な方たちばかりで、パルスオキシメーターや人工呼吸器、吸引器、酸素などの医療器具が至る所にありました。

オリエンテーションでは、話を聞くだけではなく、横になってベッド上での視線確認、ペースト食を食べる、特殊浴槽での入浴など実際に自分で体験するプログラムが組み込んであり、座学だけでは得られないたくさんの気づきがありました。

現場では、朝の起床介助から夕食まで、着替え等の身体介護から痰吸引、導尿等の医療的ケアまで、看護師さんに付いて見学しました。朝礼では、医療用語を使い一人ひとりのバイタルや状態について細かく引き継ぎが行われていました。介護職の私たちには分からない言葉がたくさんでした。また、痰を出しやすくし、感染予防に効果的だという、陽・陰圧体外式人工呼吸器(RTXレスピレータ)や人工呼吸器(VPAP)を使用したケアも見学しました。

やはり、医療的ケアの必要な方については、専門的な知識や技術、環境が必要であることを改めて感じました。研修で学んだことを当法人の体制整備に活かしていきたいと思います。

                        (グループホーム責任者 浦川 直人)

 

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柳川療育センターでは、重度の障がいを持つ方々が医療や介護、教育、リハビリなど総合的な

サービスを利用しながら365日を暮らしておられます。50名の方が過ごすには、大きな理念と職員の方の細やかな配慮がなければ安全な暮らしは保たれないと感じました。

言葉はなくてもコミュニケーションを図ろうとし、音を聞いたり触ったり重さを感じるなど五感に働きかけることで世界を広げ、その場所で皆さんが一所懸命に輝こうとされている姿が印象的でした。                                                (出会いの場ポレポレ 上村 千尋)

 

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重度心身障がい児(者)施設「柳川療育センター」の研修に参加し、まず職員の方々がテキパキと笑顔で働いておられる姿が印象的でした。そして、医療的ケアが必要な重度心身障がいの方々の現状を見せていただき、福祉現場の中で働かせてもらっている私は医療の大切さと福祉の関連性を改めて感じた二日間でした。

研修では、看護師の方に付いて入浴体験等をしましたし、特におむつ交換や衣服の着替え、食事介助といった基本的な介助を学ぶ機会となり、とても勉強になりました。トイレや床等がとても清潔に保たれていたことなど、私たちが早速できることから実践していきたいと思います。ヘルパーとしての基本の「基」を学ぶことができました。    (御井あんだんて 森田さかえ)

 

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拓くでは、医療的ケアが必要な重度心身障がい児(者)を対象とする事業が始まり、そのための知識や技術を学ぶため柳川療育センターにて研修を行いました。同センターでは、重度の知的障がい及び重度の肢体不自由が重複している幅広い年齢の方が入所され、これを保護するとともに治療及び日常生活の指導が行われています。

業務は一人ひとりの状態の申し送り→検温→日中着への着替え→処置→リハ(呼吸・身体等)→療育等。それぞれに必要なケアが丁寧に行われています。それらにより血中酸素飽和度100%か、それに近い状態に保たれています。

松尾看護部長の強い信念の基、職員がそれぞれの職種の専門性を尊重し、学び合い、入所者の生命や生活を守っておられる姿が随所に見られました。医療・療育両面から入所者のために良いと思われる事に沢山取り組まれていました。

お話を聞く中で、入所であるがゆえ、その命や生活は、対応する職員の力に左右されるという言葉がありました。又、生活を守る情報が職員間に共有されており、ケアに結びついていました。在宅での医療的ケアには壁も沢山ありますが、知識の裏付けの基、その方々が自宅で安心・安全に暮らせるような手助けが沢山できるよう努力する大切さを感じる研修でした。 (看護師 渡邉 智香)