社会福祉法人 拓く

9月2017

9月18日、兵庫県伊丹市で開催された「誰もが暮らせる地域づくりフォーラム2017」に参加しました。19日は、重度障害者の通所施設「青葉園」と「しぇあーど」の視察。「地域生活」という言葉を改めて考える2日間の研修となりました。

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 「誰もが暮らせる地域づくりフォーラム2017」

 

平成29年9月18日(月)、「NPO法人 地域生活を考えよーかい」が主催する「誰もが暮らせる地域づくりフォーラム2017」(場所:いたみホール)に行ってきました。今年は田中大貴さん(久留米市)、永田明日香さん(半田市)、村上弓子さん(千葉)、全国各地の「ステキな人」たちが登壇されました。いわゆる重度障害者といわれる人であっても、当たり前のように様々な人が関わり、おもしろがりながら、ご本人の自由で豊かな生活をみんなで創っている様子を通じて、毎度のように「地域生活」という言葉の本質を考えさせられます。

平成30年度の報酬改定では、グループホームも20人規模の位置づけ、軽度の方の利用の見直しなど大きく変化しようとしています。もはや誰にとっても「地域生活」という言葉は共通言語ではなくなってきているように感じます。

このフォーラムは、「障害があるから集められ、不自由な生活を送るのはしょうがない」ということとは対極にあり、誰もが同じように望み、特別ではない当たり前の「地域生活」をする、という理念がしっかりあると感じます。今のサービス化した福祉制度に対する警鐘でもあるように感じます。

 

懇親会(まさに本番)では、「ばおばぶ」の車いすで全面介助が必要な裕子さんと五十嵐さんとご一緒させていただきました。裕子さんと五十嵐さんは家族のように一緒に暮らしておられます。グループホームなどの総合支援法の制度は使っておらず、裕子さんが困ったから、それから自然と一緒に暮らしているという感じです。何気なく私は五十嵐さんに「どれくらい裕子さんのこと、分かるようになりました?」と尋ねました。すると、「なぜ障害者だから、分からないといけないのか。恋人や夫婦であっても分からないのは当然。では、分からないと付き合わないのか。大切なのはその人といたいかどうか。人としてどうか」と。私自身も自然とサービスの視点から思考していることに気付かされました。福祉がサービス化してきた今だからこそ、「地域生活」という言葉をしっかりと考えていかなければならないと感じました。

今、当法人では今後の地域での暮らしのあり方について議論を重ねているところです。これを機に「地域生活」を単なる言葉ではなく、具体的なイメージや実践として展開していきたいと思います。                  (本部長 浦川 直人)

 

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9月18日(月)、「誰もが暮らせる地域づくりフォーラム」が兵庫県伊丹市で開催されました。このフォーラムでは、人工呼吸器が必要な方や気管切開をされた方など当事者の方が登壇し、お話をされました。

最初に登壇されたのは久留米市在住の田中大貴さんとお母さん、お姉さんでした。大貴さんは人工呼吸器が必要な方で、デイサービスや訪問リハビリ等を利用しながら自宅で生活されています。どんな障害でも地域で生活したい、同年代の友達を作ってあげたいというお母さんの思いから、義務教育は普通学校に通われたそうです。小学校時代の同級生の中には、大貴さんとの出会いから福祉や医療の道に進んだ方もおられるとのことでした。「障害があるから特別ではなく、みんなと同じ」という言葉が印象に残っています。「当たり前の生活」とは何なのか、改めて深く考えるきっかけとなりました。

2人目に登壇されたのは看護師の滝内あやさん。「チャイルド・ケモ・ハウス」という施設が滝内さんの話に出てきました。医療的ケアが必要な子ども・若年成人と家族のための施設で、病院とは違うアットホームな施設とのことです。医者もいるため、家族で安心して過ごすことができます。このような施設が増えると、誰もが安心して暮らせる地域になると思いました。

 

次にお楽しみ企画として、「しぇあきっずバンド」の皆さんとソプラノ漫談師の青野浩美さん&ピアニストの新真由美が続けて登壇され、優しい音色と感動の歌声を聴かせていただきました。青野さんは気管切開されています。気管切開した後も歌をうたいたいと医者に伝えると、医者は驚かれていたそうですが「前例がないなら、作ればいいやん」という青野さんの思いがあり、今も歌われています。初めて聴かせていただきましたが、とても綺麗な歌声で感動しました。

最後に登壇されたのは、永田明日香さん、永田尚子さん&村上弓子さん、小島覚子さんです。永田明日香さんは低体重で生まれ、20歳まで生きられないと言われていましたが、この春に26歳になられパン屋さんで働いているとのことです。お話の中で、インフォーマルな資源が大切だと話されていました。インフォーマルな資源を活用することで、誰もが豊かな生活を送ることができます。明日香さんも子どもの頃からピアノや絵画教室に通われてインフォーマルな資源を活用されています。子どもの頃からの明日香さんの写真を見せていただきましたが、どの写真も笑顔が印象的で、楽しい生活を送られてきたのだと感じました。

  

2 青葉園での活動前の様子

 

研修2日目は、「青葉園」という施設を見学しました。

「青葉園」では地域の公民館を利用した活動をされています。それぞれの街の近隣に住む通所者同士が職員と共に公民館に集まり、散歩や買い物等の活動をされています。公民館で活動することは、その地域の方に利用者さんを知ってもらうことができ、利用者さんも施設ではない場所で活動することで、いろんな方と関わることができます。

地域との関わりを大事にしている「出会いの場ポレポレ」も、この公民館での活動を導入することで、もっと多くの方々にポレポレや利用者さんのことを知っていただけるのではないかと思いました。             (出会いの場ポレポレ 白井 鈴子)

 

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 有限会社しぇあーど 國本さん(左)

 

平成29年9月18日(月)・19(火)の2日間、兵庫県に研修に行ってきました。

18日(月)は、毎年いたみホールで開催されている「誰もが暮らせる地域づくりフォーラム2017」に参加しました。

今年は同じ福岡県久留米市から来られた田中大貴さんとお母さんのお話もありました。登壇者の皆さんのお話を聞いたことで、たくさんの方々と関わって繋がっていくことがどれだけ輝く毎日になっていくのか、日々過ごしている方々と一緒に楽しめることって、もっとたくさんあるんじゃないか、と自分自身を見つめ直す機会となりました。また、フォーラムの後、懇親会に参加しました。とっても温かい雰囲気の中、たくさんの方と混ざり合い繋がることができました。

 

2日目は「青葉園」と「しぇあーど」を見学させていただきました。

「しぇあーど」では、笑いも交えながら国本さんにお話をしていただきました。設計に1年かけたという建物は2階建てで広々としており、こだわりを感じられるスペースで、室内に沢山の写真を飾っておられ、笑顔が溢れている場所でした。そして、「一緒にどのようなことを楽しくしていくのか」について、イキイキとした表情で話される国本さん自身がとても輝いておられると思いました。フォーラム直後にもかかわらず、私たちの見学に対応していただき有難うございました!

今回、「当たり前」って何だろう、どんなことが「当たり前」というのか、深く、深く考えさせられました。

皆さん、「当たり前」って何だと思いますか?

正しい答えなんてきっとないかもしれません。私は、ご本人と共に楽しいと思える日々を過ごすことが当たり前の生活なのかなと感じました。

(出会いの場ポレポレ 碇 翔南子)

 

 

8月17日(木)、「ポレポレ夏祭り」を行いました。利用者さんが準備から販売、接客までを経験。「フランクフルト」や「カキ氷」、初めての「たこ焼き」にも挑戦しました。これからも、誰もが活躍できる場を作っていきたいと思います。

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今年も8月17日(木)に「ポレポレ夏祭り」を行いました。

きずなの会の利用者さんを中心に実施したい事を話し合い、今年も「フランクフルト」や「カキ氷」、そして、初めての「たこ焼き」にも挑戦する事ができました。午後からは、みんなが集まって「スイカ割り大会」を行って大いに盛り上がりました。

当日は、出会いの場ポレポレ内も普段と違う雰囲気。利用者さんはとても楽しまれており、中には早くも来年やりたい事を考えている方もおられました。利用者さんが祭りの準備から販売、接客までを行う事は日頃あまり経験できない事ですので、利用者さんもスタッフも良い経験になったと思います。

今回、反省点もありましたので、来年度に向けてしっかり反省を行うと共に、今後も様々な取り組みを行いながら誰もが活躍できる場を作っていきたいと思います。

 

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9月1日(金)の防災の日、給食(昼食)は避難食をみんなで食べました。「避難食を食べよう会」では、利用者さんやスタッフの前でアルファ米(五目ごはん)を実際に作りました。いざという時に動揺せずに安心して食事ができるように、日々改善・改良しながら備蓄していきたいと思います。

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9月1日(金)の防災の日に合わせて、給食(昼食)は避難食を食べました。毎年、避難食の給食を9月(防災の日)・3月(3.11)と年2回実施し、「避難食を食べよう会」も今回で3回目となりました。

当日は、アルファ米(五目ごはん)を多目的室で実際に作り、多くの利用者さんやスタッフが避難食を目にする機会を設けました。アルファ米がどのような状態で箱に入っているのか、また水を加える前のアルファ米をさわってみたり、口に含んでみたりと皆さん興味津々の様子。実際にアルファ米を見る機会は少ないため、良い経験になったようでした。また昼食では、五目ごはん(アルファ米)・やきとり缶・ミルクプリンの実際の避難食を食べました。

「避難食を食べよう会・1回目」の時は、缶詰をどのように提供しようか…、皿を汚さないようにラップを巻いたらどうか…、など試行錯誤していましたが、今回はラップからビニール袋に変更して皿をおおうと、皿を汚すこともなく、中には袋でおにぎりを作ったりする方もおり、回を重ねるごとに避難食にも随分慣れ、工夫して食べられるようになりました。

実際に避難食を食べることによって、食べやすいメニューや形状、提供の仕方の工夫など、毎回多くのことに気付かされます。実際に避難食を食べる時が来たとしても、皆さんが動揺せずに安心して食事ができるように、日々改善・改良しながら備蓄していきたいと思います。  

 (管理栄養士 武田 麻衣子)

 

アルファ米の作り方の手順

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1箱5㎏のアルファ米を1箱開封し、五目ごはんの具をのせます。

 

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混ぜた後に、沸騰したお湯を9ℓ入れます。

 

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ビニールの口をしっかり閉じて15分蒸らします。

 

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15分たったら、また混ぜて出来上がりです。

 

 

8月1日(月)、安武八幡神社で行われた「よど祭り」に参加しました。今年で2回目の参加。「たこ焼き」「カキ氷」を出店し、地域の皆さんに喜んでいただきました。今後も安武町を盛り上げていきたいと思います。

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今年も8月1日(月)に安武八幡神社で行われた「よど祭り」に参加しました。

昨年初めて参加させていただき、今年で2回目の参加です。

このお祭りは、昔から安武八幡神社夏祭(通称・よど)として知られており、地域で賑わいをみせていましたが、今ではお祭りの参加者が少ない状況になっていました。そこで、当法人は、何とかして地域の力になりたいと思い、昨年よりお祭りに「たこ焼き」「カキ氷」を出店して地域の子どもや大人の皆さんに楽しんでいただいています。

今年は2年目という事もあり、昨年より多くの皆さんが足を運び、祭りを楽しんでおられました。

私たちは、誰もが住みやすい町にするために、これからも地域密着型で様々な取り組みを行い、この安武町を盛り上げていきたいと思います。

9月1日、第312号「シャイニング」を発行しました。「きずな新聞」の発行や10月・11月実施の健康診断のお知らせ、地域支援課による「町で働き、町で暮らし続ける」を掲載しています。ぜひご覧ください。

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シャイニング9月1日号 詳しくは こちらへ → PDFダウンロード

 

当法人は、2001年より「Shining(シャイニング)」を発行しています。

それ以来発行を続け、今回の9月1日号で通巻312号になりました。

現在は、主に出会いの場ポレポレ、惣菜処ぽれぽれ、夢工房、グループホームを利用されている皆さんに、当法人の活動などをお伝えするために発行しています。

発行は月1回を予定しています。

各事業所には掲示をさせていただいています。

お立ち寄りの際は、ぜひご覧ください。