お知らせ (研修)
2月 滋賀県で開催された「アメニティーフォーラム19」に参加しました
2月6日(金)から8日(日)までの3日間、滋賀県の大津プリンスホテルにて「アメニティーフォーラム19」が開催され、当法人スタッフの4名が参加しました。
3名によるレポートをここで紹介します。
北岡賢剛氏(社会福祉法人グロー理事長)が長年企画・演出してきた「アメニィティーフォーラム」は第19回目を迎えました。北岡賢剛氏に誘われ、当法人のスタッフは第6回目から参加しています。19年間、大津プリンスホテルを埋め尽くす1,000人以上の参加者。早朝から夜中まで3日間、多くのセッションや講演があり、そのどれもが満足度の高い内容で構成され、リピーターも多いフォーラムです。
また、このフォーラムは同時に、厚生労働省の幹部職員や国会議員も登壇される政治の場でもあります。当初は障害者福祉だけでなく「日本の社会」をどうしていくのかと、例えば、若い学生も連れて大勢で参加したくなるような新しい息吹を与えるフォーラムでした。今年の参加者は確かに若者が多かったのですが、日本の障害福祉や介護福祉が閉塞状態になっているためか、どことなくワクワクとする躍動感は少なかったように思います。
個人的には、北山修氏(精神科医・臨床心理士)による特別講演「生々しい何かと脅迫 ~なぜ、作品に巻き込まれるのか~」が印象的でした。江戸時代の浮世絵をもとにしたお話で、私たち世代と時代が異なり育った若者たちは、決して私たちと同じ感覚や認識にはなりえないということ。つまり、「『あの素晴らしい愛をもう一度』なんてことはない」。これから法人の世代交代を図る上で、しっかり肝に銘じておかねばならないと思いました。
このフォーラムも来年は20周年。北岡氏も50歳後半です。少子高齢化社会。これから時代は大きく動きそうです。その時代を切り拓くためにどのような企画をされるのか楽しみです。
(常務理事 馬場篤子)
今回のフォーラムでは、一昨年に成立した障がい者差別解消法や、社会福祉法人改革、虐待とそれを防ぐための職員の技術の向上等、昨今の障がい者福祉の現場を取り巻く様々な変化をテーマに、優に30を超える数のセッションが設定され、多くの充実した議論が展開されました。
今回、同フォーラムに参加させていただき、多くの新しい視点を得ることができたことに感謝しています。
中でも、障がい者差別解消法を巡り、これから求められるであろう「障がい者への合理的配慮」と今、まさに求められている「個性的なものを伸ばす社会」の間に存在する大きな可能性を論じた基調講演。
また、日本の福祉水準を諸外国と比較したセッションにおいて、今の日本の状況はかつてスウェーデンが人口減の危機感から支え合いの哲学に変化した頃に似通っているとの指摘。
そして、浮世絵にみる母子関係に精神分析の視点を当て、そこから浮かび上がる日本人のつながりの原型と今日の日本人の和の崩壊を大胆に論じた北山修先生の講演はあまりに衝撃的で、未だその内容を消化しきれず、今も私の頭の中をくるくると回っている状態です。
さらに、行動障害の一連の講座などで得た学問的な視点は、これからの日々の活動の中で常に意識し活かしていきたいと考えています。 (出会いの場ポレポレ 内田)
今回、「アメニティーフォーラム19」に参加し、時代の流れは日々変わっていっていることをとても強く感じました。私たちの現場での課題を解決することも大事ですが、これからは、地域や異業種の方々の課題を一緒に考えていくことが必要になっていくと思います。
そして、小さなつながりもつながっていけば大きなつながりに変わることがあるかもしれませんので、これからも多くの人と関わって力になっていけたらと思います。
まずは、私たちのことを皆さんに知ってもらうところから始めていこうと思います。
(夢工房 野瀬 渉)
■アメニティーフォーラム
毎年2月上旬に滋賀県大津市で開催される障がい者福祉の大規模なフォーラムです。
今回は第19回目で、障がい者福祉に興味・関心のある方々が全国から集まる日本最大級の催し。
著名人や国会議員、関係省庁、自治体、支援団体などの主要な方々が登壇し、講演やパネルディスカッションを行う他、コンサートやパフォーマンス、バリアフリー映画の上映など多彩な催しが行われます。