お知らせ (研修)

9月19日、「誰もが暮らせる地域づくりフォーラム 2016 in伊丹」に参加しました。テーマは「変わらんもんを持ちつづけ おもろがることをいつまでも」。当事者の皆さんと一緒に「おもろがる」ことをやっていくという大切なことを学ぶことができました。

9月19日(金)、兵庫県伊丹市で開催された「誰もが暮らせる地域づくりフォーラム 2016 in伊丹」に参加しました。「NPO法人地域生活を考えよーかい」の主催で、テーマは「変わらんもんを持ちつづけ おもろがることをいつまでも」。当事者の皆さんと一緒におもしろがりながら人生を歩んでいる方々の実践発表を聞くことができました。

 

 ※「おもろがる」→「おもしろがる」

 

00010

 

 

今回も、後頭部をコーンッと叩かれるような、とても示唆に富んだフォーラムでした。

オープニングは、横浜の鈴木幸子さん、大阪の北村佳那子さんの実践発表。お二人とも重度の身体障害があるので特殊イスに座り、支援者と一緒に登壇されました。重度の障害があっても「一人暮らししたい、結婚したい」と希望を持って自分らしく暮らしたり、時にはラフティングボートから川にダイブしてみたりと、ご本人も支援者もとても輝いてみえる生活。どちらの支援者も、ご本人の意思表示が分からなくても(分かりにくくても)、ご本人に話しかけ、試行錯誤しながら「あーでもない、こーでもない」とみんなで確認し合い、人生をおもしろがり、いろいろな人を巻き込んで実践されていました。言われた通りのことだけをやるのではなく、「共に生活を創っていく人」という立ち位置で関わっておられる点が印象的でした。

また、登壇中にご本人の表情が少しでも変わると発表を中断。しっかりと時間(間)を取り、話しかけ、ご本人がどうしたいのかを決める時間を大切にし、聞く(聞こうとする)姿勢には唖然としました。

そして、青野浩美さんのソプラノ漫談。また、社会福祉法人訪問の家(神奈川県)理事長の名里晴美さんが30年にわたる重度障害者の地域生活を支えてきた実践をお聞きし、これからどうしていくのかと悩み、拳を握りながら前向きに法人運営に突き進んでいこうとするお話に覚悟を感じました。

今回のフォーラムに参加したことで、「できない」と可能性を閉ざすのではなく、当事者と一緒に人生をおもしろがることをしていく姿勢の大切さを学びました。スタッフ会議でも、このフォーラムの内容を深めてみたいと思っています。           (本部長 浦川 直人)

 

 

今回、重症心身障害といわれる方々の日頃の生活と活動の事例について、初めて拝見する機会となりました。

フォーラムの中で特に印象に残ったのが、横浜在住の鈴木幸子さんと大阪在住の北村佳那子さんの発表でした。鈴木さんはパン販売に出たり、銀ブラ(銀座をぶらぶら)されたり、美容院に行かれたり、「普通」の暮らしをされています。また、「好きな人と暮らしたい!結婚したい」という夢をしっかり主張され、とても明るく活動的な生活のその姿に思わず引き込まれ、お話に聴き入ってしまいました。一方、北村さんは、川でラフティングをされており、ボートから川へ飛び込む写真が発表される度にびっくりしました。

フォーラムでは、「福祉とは共に生活を創っていく、創造的なもの」との考えが紹介されましたが、それらの発表内容を見ているうちに、活動内容を自然に制限してしまっていた私の中の先入観が徐々に溶けていくのを感じました。その意味で非常に有意義な時間でした。

(出会いの場ポレポレ 内田 佳寿)