社会福祉法人 拓く

お知らせ (研修)

6月 第11回日本グループホーム学会大会福島大会に参加しました

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6月21日(土)~22日(日)、福島県郡山市で開催された「第11回日本グループホーム学会大会福島大会」に、19名で参加しました。

開催テーマは「見つめ直そう福島から 地域で生きるということを ~東北の仲間に逢いにきてくだされ~」です。

基調講演では、南相馬市長の桜井勝延さんが「福島の今を生きる」として講演。

震災直後、現場に情報が届かない恐ろしさ、ネットワークの大切さなどを語りました。

2日間にわたるシンポジウムでは、「グループホーム一元化など制度の動向」「消防・防災講座」

「当事者からの声・グループホームで暮らしてみて」など盛りだくさんでした。

また、懇親会やナイトセッション「~福島を語る~」では、多くの皆さんと意見交換し、

交流を深めることができました。

 

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参加したスタッフからの報告です

 

南相馬市や二葉町のグループホームで暮らしていた方々は、放射能の影響でそこで暮らすことができずに別の地域で暮らしておられます。受け入れる側の努力や本人たちの不安な様子、行政との連携等の報告を聞くことができました。

どこでも災害はあり得ることです。グループホームに限らず、高齢化していく地域で暮らすには、災害に備えて日頃から見守りや声かけなど周囲との関係性をもつことが大切だと考えさせられました。

また、会場ではサテライト型の居住が紹介され、相談支援の必要性を感じた次第です。(相談支援専門員 大力陽子)

 

 

今回、石巻などの被災地訪問、福島大会の参加を通して、施設同士の横のつながり・地域とのつながりがとても重要という点に改めて気づきました。

実際に被災地の現場を見て、防災に備えることの大事さ、地域や他機関とのネットワーク、行政とのつながりなどを密にしていかなければならないと感じました。(夢工房 増﨑友見)

 

 

東北での開催という事で、石巻~南相馬等も見学しました。

初日は、NPО法人あさがおさんやNPO法人コーヒータイムさん、今もまだ人が住んでいない避難区域を見学。そこで多くの皆さんの話を聞く事ができ、とても貴重な体験をしました。

2日目からは学会に参加。当事者の皆さんが語るシンポジウムもあり、生の声を聞くことができました。就労を担当している私は、グループホームの事を考える機会が仕事の中ではほとんどありませんが、今回の研修では、就労→暮らし、暮らし→就労という考えを大事にしなければならない点を学ぶ機会となりました。

今後、常に暮らしのことも視野に入れていきたいと思います。(惣菜処ぽれぽれ 山下 剛)

 

 

今回、学会に参加してグループホーム一元化に向けての話や当事者の思いなどをたくさん聞くことができ、とても学ぶことが多かったです。特に当事者が話された内容は、私もグループホームの支援者の一人として考えさせられる点が多々ありました。今回の学会を参考に、今後の仕事に活かしていきたいと考えています。

また、学会の前日、被災地にも行きました。私は、今回で3度目の被災地視察です。震災から3年経ちましたが、未だに復興が進んでいない光景は3年前のままでした。

「自分は震災にあっていない」と、多くの人が震災の事を他人事のように考えているのではないでしょうか?実は、私もその一人でした。ただ被災地に行っただけで終わるのではなく、今回出会えた人々とのつながりを大事にして、少しでも何かできることを今から探していきたいと思います。(出会いの場ポレポレ 児玉元気)

 

 

「我々は、日本全体に希望を持たせるような仕事をしているのか」「福島から始めなければ日本の復興はない」「福島の現場から悔しさ、空しさ、そして希望を全国に伝えていきたい」

これは、福島第一原発から20km圏内の或る自治体の首長が、学会の基調講演で語った内容です。今回の出張において最も印象深いお話であり、今もその気骨のある言葉について考え続けています。(出会いの場ポレポレ 内田)

 

 

IMG_0390  仙台空港にて

 

 ※当法人は、昨年6月、「第10回日本グループホーム学会大会福岡大会」の事務局を務めました。

九州で初めて開催された大会です。   →詳細はこちら 

フォーラム・プロジェクト・研修頁の「フォーラム・シンポジウム」コーナーに掲載しています

ポレポレ倶楽部 研修部からのご報告 6月 医療研修を実施しました

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ポレポレ倶楽部(出会いの場ポレポレの後援会)の今年度の研修は、医療に重きを置いて実施することになりました。

その第1回目として、6月14日(土)、神経内科医の西村靖子様をお招きし、

「身近な難病」と題して、難病、特にパーキンソン病についてお話をしていただきました。

地域の皆さんやポレポレスタッフ、保護者等関心のある方々40数名が集まり、熱心にお話を聞きました。

 

 講演では、増加傾向にあるパーキンソン病の症状、本人の主訴など日常生活に支障が出る病気の特徴やそれに対する周囲の人の接し方などを教えていただきました。薬のこと、言葉の掛け方など症例をあげながら具体的にお話していただいたので、自分自身が罹ったり、介護したりするときに大変役立つ知識を得ることができました。

また、特定疾患の制度上の手続きなどにも触れていただきました。

そして、「どんな病も、医者は手助けしか出来ない、治すのは本人の力、主体性」と言われたのが印象的でした。

今後も医療研修を続けていき、学習を深めたいと思います。(ポレポレ倶楽部 中野みどり)

 

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ポレポレ倶楽部の紹介 →詳しくはこちら

2001年、「出会いの場ポレポレ」を人的・物的に支援する組織として結成。

専門部のひとつ、研修部は、学習会や研修会、見学、視察を多くの方々に呼びかけて実施しています。

会報「ポレポレ通信」を年2回発行しています。

6月「大牟田恵愛園」を視察訪問しました

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6月4日(水)、社会福祉法人キリスト者奉仕会で運営されている事業の障害者就労・自立支援センター「たんぽぽ」を視察させていただきました。

たんぽぽではお弁当事業を行っておられ、1日400食の受注・製造をされています。

厨房は約150㎡と広く、中央に6mのベルトコンベアーがあって、

利用者の皆さんによる流れ作業で効率的にお弁当を詰めておられました。

現在、お弁当は1ヵ月分の献立を事前に作成し、顧客に配布して予約注文。

配達希望日の昼食は10時、夕食は14時まで連絡をすれば配達されるとのこと。

メインディッシュは肉・魚の選択ができ、ご飯の量も無料で増減可能で、

顧客のニーズに対応できる内容になっていました。

 

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出来上がったお弁当は6つのルートで配達されており、

顧客は会社、個人と様々で1個からでも配達されています。

また、個人への配達をすることで、一人暮らしの高齢者などの安否確認の一助にもなっています。

従事されている利用者の皆さんは注文数が増えると励みになって、より一層頑張っておられるそうです。

自分の仕事に自信を持っておられるからだと感じました。

私たちも利用者の一人ひとりが自信と生きがいを持って仕事に取り組み、

みんなが輝けるように支援していきたいと思います。

 

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3月「ふわりんクルージョン2014~明るく楽しい社会的抱摂~」に参加しました

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3月22日(土)・23日(日)、東京両国のKFC(国際ファッションセンター)において、「ふわりんクル―ジョン2014」が開催されました。年度末の全体スタッフ会議の日と重なりましたが、当法人でも障害の重度化、高齢化に備えて早急に準備をしていく必要があると考え、ケアホーム「ニュンバ」看護師の馬見塚幸子さんと一緒に参加しました。

同研修会の主催・共催は、日本地域共生協議会・特定非営利活動法人ふわり・社会福祉法人むそうです。「ふわり」と「むそう」の理事長を務める戸枝陽基さんは、日本福祉大学の学生達を集めて、精力的に「地域支援」を進めている若手の事業者です。行動障害や医療的ケアを必要とする障害者が地域で普通に生きていくことにこだわり、店舗や行動援護、移動支援、ケアホームといった事業をされており、当法人の事業展開とよく似ています。

セッションに登場した戸枝さんは、超重症児の在宅医療に努めている医師の前田浩利さんや松山で訪問介護ステーションを展開している看護師の梶原厚子さんと一緒に、超重症児でも東京で普通に暮らせるように、これから命を賭けてチャレンジしていくと発言。研修会に参加した私たちも、九州の地で他職種連携し、「やらなきゃ!」と思いました。

 

さて、馬見塚さんは、昨年12月からケアホーム「ニュンバ」で勤務しておられます。「ニュンバ」は医療的ケアを必要とする人が多く、これからは医療体制を整えたいと考えていますので、その中心的な役割を担っていただきます。

また、スタッフも「喀痰吸引等研修(医療行為)」を積極的に受け、医療的ケア体制を整えていきたいと思っています。 

(常務理事 馬場篤子)

 

 ニュンバ_R ニュンバ(安武町)

 

研修会で学んだことを活かし、しっかりケアをしていきたい

 

「ふわりんクルージョン2014」は、「明るく楽しい社会的包摂」をテーマに、誰も見放さない、明るく、楽しく、豊かな地域の創出を目指そうと、地域や医療、福祉、高齢、子ども、障害と様々なキーワードを軸にして実践者の皆さんが登壇し、熱い議論を交わした2日間となりました。

厚労省からは、新設された生活困窮者自立支援法や春から変わる障害福祉の説明が行われました。また、自民党総務会長の野田聖子さんが「私は母になりました 野田聖子・わが子との愛の闘い」と題して講演。障害児を持つ親として在宅医療を受けている現在を、写真を交えて話される中で、東京都内に重症心身障害児を中心に診察してくださる医師がたった一人であること、その医師が倒れれば息子の命も終わるという不安な中での子育ての大変さがひしひしと伝わってきました。

この後の特別シンポジウム「小児在宅医療・介護の明るい未来」は、医療依存度の高い子どもから子育て支援施策を考えるという視点で行われ、医師からは低出生体重児の増加に伴う医療施設の不足や元気になって退院していく子どもが多い中、医療機器に頼らなければ生きていけない超重症児が増えているなどの報告がありました。

話を伺っていくうちに「医療だ、福祉だ」と言っている場合ではなく、多方面からの整備が必要であり、法とマンパワーとその質の整備においても、もっと医療の解放、つまりケアスタッフでも出来ることを多くしていくことが多くの子供たちを助けることにつながると思います。

今回、研修会に参加し、学んだことを活かして頭に入れ、しっかりケアをしていこうと思いました。 

(ケアホーム「ニュンバ」看護師 馬見塚幸子)

3月 障害者相談ネットワーク連絡会に参加しました

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3月3日(月)、久留米市役所において相談支援事業所連絡会主催の「障害者相談ネットワーク連絡会」が開催され、相談支援センターカリブから2名が参加しました。

今回の連絡会では、本格的に開始された久留米市のサービス等利用計画作成の取り組みを踏まえ、実際に相談支援専門員が行っている計画作成の支援の流れの説明を、寸劇とロールプレイを通して分かりやすく行われました。

 

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包括支援センター、居宅介護事業所、就労の事業所等90名ほどが参加され、医療・教育・社会福祉機関などの部門を交え、サービス担当者会議のロールプレイがグループ毎に行われました。

「それぞれの場所で利用者の顔が違うので、チームとして関われるのが良い」

「夜間の相談はどこにしたらよいのか」等、

様々な意見、抱えている不安・疑問などが発表されました。

 

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今回このような内容で開催された「障害者相談ネットワーク連絡会」に参加して、様々な事業所との意見交換を通じて障害者・児の地域支援に関わる人たちと相互に顔の見える関係作りができ、有意義な連絡会となりました。

 

2月「アメニティーフォーラム in しが18」に参加しました

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2014年2月7日(金)~9日(日)、滋賀県にて開催された「アメニティーフォーラム18」に、当法人から2名が参加しました。

このフォーラムは、NPO法人全国地域生活支援ネットワークが主催し、障がい者の地域生活を推進していくための全国的なネットワークを作ることを目的に、毎年2月に滋賀県大津市で開催されています。今回は、18回目の開催にあたり全国から1,100名を超える人々が参加されました。

 

このフォーラムは、現場で活動されている方から厚生労働省、政治家の皆さんまで、多くの方が登壇され、地域の特色ある先進的な取り組みや今後の社会保障制度の動向など最新の情報を得ることができました。また、障がい者が地域で暮らすためには今後どのような視点が必要か、スウェーデンの取り組みから学ばなければならない点など様々な報告がありました。

また、同時開催として「バリアフリー映画祭※1」「アール・ブリュット※2」展覧会なども開催されていました。アールブリュットの作品は、表現方法がとても細やかであったり、ユニークであったりとても素敵な作品ばかりでした。

 

※1 バリアフリー映画祭

「すべての人が映画を楽しめるように、バリアフリー字幕および音声ガイドがついた映画のこと

※2 アール・ブリュット

仏語で、「加工されていない、生(なま・き)のままの芸術」と意味する。美術の専門的な教育を受けていない人が、

伝統や流行に左右されずに自身の内側から湧き上がる衝動のまま表現した芸術のことを指す。

 

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障がい者が地域で安心して生活していくためには、今後の社会保障の動向からも地域で支え合える仕組みをどう作っていくか、私たちは、地域住民を繋いでいくこと、地域のQOL(生活の質)を高めていくことも必要であると、改めて考える機会となりました。